筋肉増強剤とドーピング

test 著者紹介成長ホルモン研究所主任」
身長を伸ばすコラムニストとして、低身長に悩める人々の実状を訴え続けてきた。子供の頃自らも低身長で苦い思い出を持ち、その為、これまでに数々の身長を伸ばす工夫を実践してきた。中でも成長ホルモンに関連する治療には造詣が深い。 骨端線が閉まった後では不可能と言われた身長を10年で3cm伸ばすことに成功した逸話もあり、今でも読者の希望として密かに語り継がれている。

筋肉増強剤とドーピングについて

「ドーピング」

「筋肉増強剤」という言葉を聞いて、多くの方が真っ先にイメージするのは「ドーピング」ではないでしょうか?
オリンピックなどのドーピング検査によって、筋肉増強剤や興奮剤をはじめとした禁止薬物の使用が発覚し、選手がメダルを剥奪された・・・という話は、残念ながらよく耳にします。


中でも強烈な印象を残したのが、かつて陸上男子100メートルでその名を轟かせたベン・ジョンソン選手です。
時は1988年、実に237種目もの競技が行われたソウルオリンピックにおいて最も注目を集めたのが、陸上男子100メートル。オリンピックでの2連覇を狙うアメリカのカール・ルイス選手と、前年の世界選手権チャンピオンであるカナダのベン・ジョンソン選手の対決でした。
世界じゅうの人々が息をのんで見守る中、優勝したのはベン・ジョンソン選手。9秒79という驚異的な世界新記録を叩き出しての金メダルでした。


ところが2日後、事態は一転します。試合後に行われた薬物検査において、ベン・ジョンソン選手が筋肉増強剤を使用していたことが発覚し、ドーピング(禁止薬物使用)違反で金メダルは剥奪され、当然ながら世界記録も抹消されました。
皮肉にもこの大会で最も注目を集めていた世紀の対決であったがゆえに、このドーピング事件には世界じゅうが騒然となり、20年以上が経った現在でも「歴史的なドーピング事件」として語り継がれています。


このときベン・ジョンソン選手が使用していた筋肉増強剤は、アナボリックステロイド(蛋白同化ステロイド)と呼ばれる男性ホルモン剤の一種スタノゾロールでした。
アナボリックステロイドとは、筋肉増強剤の中では最もメジャーなもので、医薬品、サプリメントなどが世界じゅうで販売されています。
アナボリックステロイドと一口に言ってもその種類は多く、経口摂取のみならず注射で摂取するものもあります。


運動能力を高め、筋肉を急速に発達させる筋肉増強剤。
スポーツの世界では、禁止薬物であること、また過去に数々のドーピング事件によってスポーツ史に汚点が残されてきたことを重々承知の上で、それでもなお良い成績をあげるために筋肉増強剤に手を出す選手は後を絶ちません。
日本でも、ドーピング検査のないレベルのアマスポーツなどでは、英米などから代行輸入されるアナボリックステロイド(経口蛋白同化ステロイド)などを使用する選手が多いといいます。

Pickup!:過去に数々のドーピング事件によってスポーツ史に汚点が残されてきた

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筋肉増強剤

では、これほどまでに需要のある筋肉増強剤が禁止されているのは一体何故なのでしょうか。
極端な発想ではありますが、皆が使用することを許可されているならば、一応はフェアな条件で競技が成立します。
筋肉増強剤を使用することによってより良い記録が出るのであれば、競技の更なる発展も期待できます。


事実、1988年にベン・ジョンソンのドーピングによって叩き出された9秒79という幻の世界記録と並ぶ正式な記録が出たのは、11年も後の1999年(9秒79、アメリカのモーリス・グリーン選手による記録)で、初めてそれを超える記録(9秒77、ジャマイカのアサファ・パウエル選手による記録)が出たのは2005年のことです。現在の世界記録はジャマイカのウサイン・ボルト選手が持つ9秒58という記録ですが、もし、彼が筋肉増強剤を使用したら一体どんな記録が出るのか。興味深いとは思いませんか。


しかし、それでもドーピングが禁忌とされるのは、軽視できない理由があるからです。
まずは、薬物を使用した上での記録はやはり公正な記録とは言えず、スポーツの社会的価値を損ねるということ。
そして、選手に憧れる人々が薬物に走ってしまうなど、社会へ与える悪影響が懸念されるということ。そして、最も重要なのは副作用の問題です。


スポーツをする人や身体を鍛えている人ならば、一度は興味を持ったことがあると思われる筋肉増強剤、その正体は一体何なのか。
筋肉増強剤によってもたらされる効果、そして副作用は?筋肉増強剤を使わずに、同等の効果を得る別の方法はないのか等等、知っているようで知らなかった筋肉増強剤について、少し掘り下げてご紹介していきたいと思います。

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